◆概要◆

鎌倉時代の初め頃、この地に土着した淡輪氏が館を築いたのが始まりとされています。 淡輪氏は義経四天王の１人・佐藤忠信の子孫と伝わります。 佐藤忠信は奥州藤原氏に仕えていましたが、源義経が平家討伐に参戦する際、藤原秀衡の命により兄・佐藤継信とともに従いました。 以後、源義経の片腕として活躍しましたが、源義経が兄と対立して追われる身となると囮として京に残り、潜伏していた中御門東洞院で討ち果てた人物です。 佐藤忠信の子・小治郎重治は淡輪の地に地頭として任官し、その子孫が淡輪氏を名乗りました。 淡輪氏は南和泉の有力豪族として南北朝時代に活躍しました。 しかし、戦国時代に仕えた豊臣秀次が謀反の疑いにより切腹させられると連座し没落。その後、徳川氏と豊臣氏が雌雄を決した大坂の陣では兄弟で敵味方に分かれました。 生き残った淡輪徹斎の長子・新兵衛重利は、紀州浅野氏の家臣となり家名を保ちました。 現在、城跡は住宅地となっていますが、畑の一角に土塁や堀跡などの遺構が残されています。