◆概要◆

狭山藩は、1590年に豊臣秀吉により滅ぼされた小田原北条氏の子孫が代々藩主を務めました。 小田原征伐の後、北条氏政とその弟・北条氏照は切腹となりましたが、北条氏政の嫡男で徳川家康の娘婿であった北条氏直と、和平に尽力した北条氏政の弟・北条氏規は許されて高野山へ流されていました。 翌年、北条氏直は跡継ぎのないまま病死ししたため、北条氏の家督は北条氏規が継ぎました。 その後罪を許され、北条氏規は河内国狭山7,000石、その子である北条氏盛は下野国内に4,000石を与えられました。 1600年に北条氏規が病没すると北条氏盛がその遺領と家督を継ぎ、狭山藩が立藩しました。 3代藩主の酒乱や腐敗した藩政を改革しようとした改革派と小田原衆が対立した狭山騒動、幕末の相次ぐ騒乱による財政の破綻に遭いながらも、明治維新まで存続しました。 現在、藩主の屋敷などがあった上屋敷の跡地に石碑と説明板が、下屋敷跡には狭山遊園があります。 また、西本願寺堺別院には狭山藩の御成門が移築され現存しています。