◆概要◆

佐敷城は尚思紹・尚巴志親子により築かれたとされます。 尚思紹の父・鮫川大主は肥後国八代の名和氏出身で、「佐敷」の地名も肥後国葦北の「佐敷」に由来するという説があります。 尚巴志は与那原港で明との貿易を盛んに行い、購入した鉄から作った農具を領民に配ることで民心を得たとされます。 1406年には浦添城の中山王・武寧を滅ぼして父・尚思紹を中山王に就け、1416年には今帰仁城の攀安知を攻め落とし、1429年には南山城の他魯毎を攻め滅ぼして琉球初の統一王朝を打ち立てました。 この王朝は第一尚氏王統と呼ばれ、1469年まで6代続きました。 佐敷城は三方を急斜面で囲まれた丘陵に築かれ、中城湾から勝連城まで見渡せる眺望の良い位置にあります。 琉球を統一した初代王出身の城ではありますが、他の城のように立派な石垣は無く、わずかに石段が残るのみです。 現在は1938年に第一尚氏を祀るために建立された月代宮があります。