◆概要◆

龍田城は室町時代に法隆寺西郷の国人・龍田氏により築かれました。 龍田氏も他の大和国人同様、筒井氏と越智氏の抗争に巻き込まれ、その時々の状況により旗色を変えていました。 戦国時代には筒井氏に属し、松永久秀との戦いで活躍しました。 関ヶ原の戦後、龍田の地は片桐且元2万8000石の領地となり、龍田城跡に陣屋が築かれました。 豊臣秀頼が滅ぼされたた後に4万石に加増されましたが、1638年に片桐且元のあとを継いだ片桐孝利が嗣子がないまま没しました。 片桐且元の功績によって弟の片桐為元が家督を継ぐことが特例として許されました。 しかし、1694年には片桐貞就が嗣子なく没したためお家断絶となり、陣屋も廃されました。 城跡は住宅街となりましたが、広大な水堀がかつての威容を偲ばせます。