芝村陣屋

所在地:奈良県桜井市芝
2012年4月15日(訪問日:2011年8月3日)

◆概要◆


芝村陣屋は芝村藩の7代藩主・織田輔宜が1745年に築きました。 芝村藩は織田有楽斎(織田信長の弟)が3万石の領地の内、四男・織田長政に1万石を分知することにより1615年に立藩しました。 当初は戒重に陣屋を構えていましたが、地理的に年貢徴収が不便な場所にありました。 4代藩主・織田長清は陣屋移転を幕府に申し出て1704年に許可を得ていましたが、その頃から藩の財政が悪化。 7代藩主・織田輔宜の代の1745年にようやく移転が実現しました。 織田輔宜の代から天領9万石の預かりを任されるようになり、藩領は10万石に達していました。 預かり地の統治も順調であったため、幕府から賞賛されたこともありました。 しかし、1750年代になると百姓一揆や年貢減免を求める強訴などが起こるようになり、1794年には藩役人による不正が発覚。 預かり地は全て没収され、幕末になるとかなりの借金を抱えるようになりました。 最後の藩主・織田長易は天誅組追捕の功績を挙げ、明治維新の際には新政府側についたため、維新後は高取藩と共に大和での御料の取締りを担当しました。 1869年の版籍奉還で織田長易は藩知事となりましたが、1871年の廃藩置県で芝村藩は廃藩となりました。 現在、陣屋跡地は織田小学校となり、石垣が残されています。 また、陣屋の表門が織田家の菩提寺である慶田寺の山門として移築現存しています。
芝村陣屋 陣屋跡にある織田小学校
陣屋跡にある織田小学校
芝村陣屋 説明板
説明板
芝村陣屋 移築門
移築門(慶田寺山門)地図
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