◆概要◆

平安時代末に松浦党の初祖・源久により築かれたと伝わります。 長い年月にわたり松浦党の本拠地として使われ、朝鮮出兵の際には豊臣秀吉により改修が加えられました。 その後、1615年の一国一城令により廃城となりました。 城の構造は、山頂を楕円形に削平して主郭とし、南側に一段高い物見台跡があります。 主郭の北側には、西側の大手門から長さ18メートル、高さ5メートルの城壁がめぐらされています。 大手門は石垣で桝形を形成し、門の南側に櫓跡がみられます。 主郭の北側には、一段低く二郭の丸が配置されています。 西側の約50メートル下には、山際に沿って長さ200メートル、幅40メートルにわたって館跡があり、石壁・石塁・門などが残っています。 梶谷城は、松浦党発展の軌跡を探るうえできわめて重要な城跡です。